股関節・膝・脚の痛み

膝が痛む原因は多くありますが、中高年9割の膝痛は「変形性膝関節症」といわれています。

「変形性膝関節症」とは、膝の関節にあるクッションの役割をする軟骨が老化によりすり減ったり、骨が変形することにより、骨と骨がぶつかり炎症が生じている状態です。

男性よりも、筋肉量の少ない女性に多く、炎症の強さにより関節周辺が腫れたり、痛みが生じます。また、悪化すると痛みで歩くことが困難になることもあります。

この症状の緩和法としては、まずは「安静」です。

安静にしているだけで、徐々に痛みが引いていくことがあります。

※1週間以上痛みが引かないようであれば、通院することも視野に入れましょう。

痛みが引いてきたら、再発予防のために少しずつ「運動」を行っていきましょう。

運動を取り入れることで、膝回りの筋力が高まり、膝が安定します。また、標準体重をオーバーしている方は、膝への負担を少しでも減らすことができます。

※運動は無理のない範囲で行ってください。

ここまで、膝、股関節に痛みを感じる原因についてお話していきました。

では、「脚全体が痛む」場合はどのようなことが考えられるのでしょうか。

皆さんもこの病名を聞いたことがあるかもしれませんが、脚全体が痛む症状を総称して「坐骨神経痛」と呼びます。

「坐骨神経痛」とは人体の中で一番太い末梢神経といわれている「坐骨神経」が炎症を起こしている状態です。

この「坐骨神経」は腰から足のつま先まで伸びており、脚の運動や知覚をつかさどる神経になります。その神経に障害が起こると腰からお尻、太もも、ふくらはぎなど広範囲にしびれや痛み、麻痺などの症状が表れます。

特に、40代から50代の男性に発症することが多く、前のめりや猫背など悪い姿勢で長時間作業を行う方は発症しやすいといわれています。

「坐骨神経痛」にかからないためには、以下に注意し過ごすようにしましょう。

●急に重い物を持ち上げないようにする。
●腰に負担がかかるような姿勢での作業を避ける。
●腰に負担がかかるような仕事の場合コルセットなどで保護する
●生活習慣を見直し、体重の増加に気をつける
●適度に運動を行い、バランスよく筋肉を強化する